6冊目:オーデュボンの祈り/伊坂幸太郎


伊坂作品は好きで全て読んでいるのだが、なぜ自分が惹かれてるのかを言語化するために、
再度デビュー作から読み直すことにした。

未来を知る案山子、人殺しを許された男、気が触れて嘘しか言わない画家、
動けないまで太った八百屋婦人、、、。

ありそうでなさそうな世界における、
壮大な前振りを最後で一気に回収していくのだが、
伏線を回収するタイミングがかなり終盤ギリギリ。
そこまではファンタジックな世界の不思議な話が延々続く。
登場人物のキャラ設定、深い人間洞察から産まれる記憶に残る台詞。
読ませる力が全開で迫って来る。
純粋ミステリーとはひと味違う伊坂幸太郎らしい、
物語構成の妙は存分に味わえる作品。

この作品が発表されたのは2000年。
17年前。プレステ2が発売され、シドニーオリンピックで中田英寿と中村俊輔率いる
サッカー日本代表が決勝トーナメント出場した年。
僕は高校2年生。携帯はもちろんガラケー。
インターネットは家からするもの。
のんびりした時代ながらミレミアムを迎えて、
時代は変わろうと、うずうずしていた。
そんな時に伊坂先生は28歳。
この小説を書き上げたということを踏まえて読むと、
なんともこの作品の奥行きも変わって見えるのではないだろうか。

ところで28歳の僕は、はっきり言ってなにもしていなかった。
仕事はしていたが、適当にこなしていた。。。
頑張れよ。俺。

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